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九州博多発 ファイナンシャルプランナーのブログ


by fp-haseo

11月12日 妻の絵

 『万葉集』は、現存する日本最古の歌集です。中でも現代人に愛されているのは、日本の防衛のために、九州北部に向かった防人たちの歌です。防人の中には、愛する妻を描いた絵を持って、任地へ行きたいと思う人もいたようです。
    わが妻も  絵に描きとらむ  暇(いずま)もが  
                              旅行く吾(あれ)は  見つつ偲ばむ
 歌の意味は、「私の妻をも絵に描きとる時間がほしい。旅をつづける私はそれを見ながら偲ぼうに」というものです。「暇(いずま)」は「いとま」の東国の方言で、「ひま、時間のゆとり」のことです。
 また、夫を思う妻の強い思いが、面影となって現れる歌もあります。
    わが妻は  いたく恋いらし  飲む水に  影(かご)さえ見えて  よに忘られず
 これは、「私の妻はひどく恋い焦がれているに違いない。飲む水に影さえも見えて、決して忘れられないことだ」という意味です。「影(かご)」は「かげ」の東国の方言で、「姿、面影」のことです。
 厳しい仕事に向かうからこそ、夫婦の心を一つにして乗り越えるのでしょう。

今日の心がけ★夫婦の心を合わせましょう
by fp-haseo | 2013-11-12 05:33 | 倫理研究所「職場の教養」