8月30日 その指先は宝
2016年 08月 30日
競技用の高級シャトルの原料は、ガチョウの羽です。一本のシャトルには十六本の羽が使われますが、ガチョウ一羽から、十四本の羽しか取れないそうです。
この本物の鳥の羽を使うところに、シャトル製造の難しさがあるようです。ヨネックスのシャトル製造部長・長谷川慎さんはこの道二十六年。一つひとつ微妙に曲がっている羽を揃えてコルクに植え、手作業で微調整を繰り返します。
市場に出す前の検査では、手でしなり具合を確かめ、花が咲いたように丸みを帯びているか、目で見極めます。人の五感と経験がものをいう検査です。
「ちゃんと育った検査員の目と指先は、宝なんです」と、長谷川さんは語ります。職人の世界だけに、検査員の養成が何よりも難しいようです。
どの業界にも、人の手や目、五感が支える仕事はあります。持って生まれた感覚に加えて、積み重なってきた経験は、その会社の「宝」です。
最後に頼りになるのは、今も昔も、人なのでしょう。
今日の心がけ★会社の宝を大切にする職場でありましょう