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九州博多発 ファイナンシャルプランナーのブログ


by fp-haseo

8月15日 たった一行のハガキ

 親元を離れて暮らすTさん。法事に出席した際、住職の法話の中で、このような言葉を耳にしました。「もし子遠く行けば、帰りてその画(かお)を見るまで、出でても入りてもこれを憶(おも)い、寝ても覚めてもこれを憂う」
 言葉の意味は「わが子が遠くに行っても、親は、仕事のこと、健康のことなど心配しているのですよ」というものです。この話を聞いて、Tさんは、両親が少しでも安心するように、折に触れてハガキを書くようになりました。
 最初は近況を書いていたのですが、次第に書くことがなくなってきました。時には、「今日も元気に過ごしました」と、一行だけ書いて出すこともありました。
 やがて父が亡くなり、帰郷した時のことです。「お父さんは、お前からのハガキをいつも楽しみにしていたよ」と、母親から聞かされました。父親は、三年分のハガキを大切に保存していたのです。
 はがきの束を見ながら、<親は子供をいつまでも心配してくれているものだ>と、改めて実感したTさん。今は母親に宛てて、ハガキを送り続けています。

今日の心がけ★親の真意を知りましょう








by fp-haseo | 2017-08-15 05:54 | 倫理研究所「職場の教養」